ホテルビジネス

ホテルビジネス

Talk ~Each Thought〜 対 談

〜 それぞれの想いを胸に 〜

対談
 
杉本篤史

名古屋マリオットアソシアホテル
副総支配人

杉本 篤史

Atsushi Sugimoto

佐々木康治朗

ホテルアソシア新横浜
総支配人

佐々木 康治朗

Kojiro Sasaki

一口にホテルといっても、シティーホテルやビジネスホテル、リゾートホテルなどさまざまな種類があります。ジェイアール東海ホテルズ(以下「JTH」と表記)もそれぞれの特徴を生かしたお客様のニーズに合ったホテルを、最上のおもてなしで各地に展開しています。2015年6月までJTHのフラッグシップであるラグジュアリーシティーホテル「名古屋マリオットアソシアホテル」の宿泊部門責任者だった杉本と、2017年6月までJTHの第一号店である「ホテルアソシア高山リゾート」で宿泊・料飲・宴会、調理部門など、ホテル全般の管理を担う佐々木に、それぞれのホテルの違いや特徴、JTHで共通する想いについて語ってもらいました。

ジェイアール東海ホテルズを代表する
ラグジュアリーシティーホテルとリゾートホテル

佐々木「ホテルアソシア高山リゾート」は、1994年に出資会社であるJR東海の輸送力を生かした新規プロジェクトとして高山の地に開業したJTH初のホテルです。高山は、槍ヶ岳や乗鞍岳などの山々、木曽川・神通川の源流となる川など、多くの自然と高山祭をはじめとする歴史と伝統のある観光地です。ホテルは市内を一望できる高台にあり、北アルプスの絶景パノラマが堪能できる、ゆったりとした客室と多彩な温泉、飛騨牛を使った本格的なお食事など、非常に魅力溢(あふ)れる施設です。

杉本ホテルアソシア高山リゾートの後、愛知県豊橋市にある「ホテルアソシア豊橋」に続いて開業したのが名古屋駅上のJRセントラルタワーズに展開する「名古屋マリオットアソシアホテル」です。私は774室の客室を有するこのホテルの宿泊部門を担当していましたが、中部地方で最大規模のインターナショナル・ファーストクラスホテルなので、お客様はもちろんホテルの施設・サービスも国際色豊か。立地も良く、ビジネスや観光など幅広い層のお客様にご利用いただいています。

佐々木高山はリゾート地なのでGWや夏休み、年末年始はご家族や友人連れなどのお客様が多くお越しになります。そのほかの時期は、海外からのお客様や国内の団体旅行、修学旅行などのお客様が多くお越しになります。最近は海外からのお客様も増え、その数は3割を占める勢いです。桜が開花し、高山祭が開催される4月ともなると、7割を超えるお客様が海外からお越しになります。

杉本グローバル化が進み、お客様もボーダーレスになってきていますね。名古屋は当初から世界ブランド「マリオット」の名を冠し、国内はもとより海外からのお客様のご利用を見越してスタートしました。マリオットのホテルメンバー会員数は世界中のホテルチェーンの中で最も多い上、自動車や工作機械、航空機関連などグローバル企業が発展する地域だけに、グローバルに活躍するビジネスマンのご利用も多いですね。ほかにもエアライン乗務員や各種学会、企業の式典、ご婚礼での利用も多いというのも特徴です。

お客様のニーズが違えば、サービスやおもてなしも変わる

佐々木名古屋マリオットアソシアホテルは当社のフラッグシップホテルであり、非常に洗練されたハードとソフトを持っていますね。私も高山に赴任する前は、名古屋マリオットに在籍していました。そこで名古屋と高山の違いについて考えたことがあります。

杉本それは興味ありますね。どんなところが違うのですか。

佐々木いつも実感することなのですが名古屋は非常にスマートでサービスにもキレがあります。一方、高山はビジネスの匂いがしないというか、とてもマイルドでやわらかい雰囲気なのです。リゾートホテルは観光や旅行でご利用いただくので、時間と空間をゆっくり楽しんでいただくためにも暖かなサービスが求められます。

杉本なるほど、ホテルは立地やご利用されるお客様によって求められるものは変わってきますね。名古屋もマリオットブランドとしてのインターナショナルなサービスと共に、日本特有の“おもてなし”というサービスをうまく融合させていくようにしています。お客様一人ひとり、考え方は異なり、同じサービスを受けても感じ方は違います。マニュアル通りではなく、お一人おひとりがご満足いただけるサービスを提供するのが、ホテルマンとしての究極の目標です。言葉にすると簡単ですが、それは非常に難しいこと。ホテルマンとして当たり前のことをするのが一番大変ですが、それを実現するにはお客様のことを第一に考えるということが一番大切なのではないでしょうか。

リピーターを超えた「アソシアファン」を生みだす

佐々木そうですね、お客様へのちょっとした気遣いがリピーターを超えた『アソシアファン』を生みだします。以前、こんなことがありました。12月に母娘のお客様がいらっしゃったのですが、ご予約の際にお嬢様はまもなく受験であるとお聞きしました。そこで、高山の郷土人形「さるぼぼ」であしらった合格祈願のアクセサリーをお部屋にご用意しました。大変喜んでいただき、チェックアウト時にもお礼をいただきました。その後、無事合格したとのお手紙を頂戴し、さらには大学生になられたお嬢様が友人とご一緒に再びお泊まりにいらっしゃいました。こうしたお客様との絆はホテルマン冥利(みょうり)に尽きます。

杉本すてきなお話ですね。ビジネス的とおっしゃった名古屋でも、コンシェルジュフロアなどは同じようなお客様との絆を強く感じますね。心の通ったサービスでお客様に感動を与えるには、スタッフ全員の情報共有が必要です。先ほど佐々木さんがお話になった受験を控えた母娘のケースでも、予約を受けたスタッフのほか、フロントや客室担当など部署を超えた連携がなければ実現できなかったのではないでしょうか。

佐々木そうですね。ホテルには多くの部署やスタッフが存在します。同じお客様に対し、同じ部署であっても勤務シフトの都合で、別のスタッフが対応することもあります。それぞれがエキスパートであっても、スタッフ間のコミュニケーションが円滑でないと、レベルの高いポテンシャルは発揮できません。

杉本名古屋は宿泊部門だけでも約130名のスタッフがいます。多くのスタッフがいる上で部署内外との連携は非常に重要です。それぞれのスタッフが持てる技量を発揮するには、コミュニケーション力が不可欠と考えます。チームとしてお客様一人ひとりの情報を水平展開し、作業としてではなく、人間対人間としての接客することが重要です。当然それはスタッフだけではなく、お客様とのコミュニケーションも含めてですが。

一流のホテルパーソンを目指す上で、ミスを恐れず、
一生懸命仕事に向き合ってほしい

佐々木さて、これまで在籍していた杉本さんと交代し、この度ホテルアソシア新横浜の総支配人に着任しましたが、どのホテルであろうともホテリエは人と接するのが好きであることやコミュニケーション力が求められますね。それと同時に経験も非常に大切で、与えられた仕事に対して一生懸命に取り組んでいかないと経験値も向上しません。お客様の期待を上回る一歩先のサービスは座学では身につきません。新人は当初分からないことばかりで不安はあるかと思いますが、与えられた仕事に一生懸命に取り組めば、その誠意はお客様に伝わります。JTHはホテルの数は少ないのですが、それぞれ特徴のあるホテル運営をしているのでさまざまな経験を積むことが可能です。

杉本個人の成長が職場・チームの成長につながり、さらに部署やホテル全体、そして会社の成長にもつながる。JTHのサービス理念にもあるように、それぞれの場でチームワークを重視し行動することが重要ですね。先輩社員や同僚の姿を見ながら、一緒に一流のサービスを追求していってほしい。そのためには佐々木さんが話した一生懸命さが必要です。そして、グローバル化の中で新たな「アソシア」ブランドのサービスを築いてほしいですね。

佐々木われわれも人を育てることに努力を惜しみませんが、皆さんも自ら成長する意欲を持ってほしいですね。高山であればリゾートホテルならではのサービスを学べるし、コンパクトな組織なのでここでしか体験できないことも数多くあります。これらを糧に自己成長をしてほしいと願います。

杉本ホテルの仕事は時間が不規則であったり、接客という面で気苦労も多いのですが、それだけに高い誇りや感動も味わえます。スタッフには失敗を恐れず、自分で考えて行動してほしいといつも話していますが、ホテル業界をめざす若い方々にもこの言葉を贈りたいと思います。

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